2009.11会員顔写真 033.jpg武末喜久治

下手の横好き(下手なくせに、その物事をむやみに好み、熱心なこと。)

器用貧乏(何事も一応はうまくできるために一事に徹底できず、かえって大成しないこと。また、そのような人。)と辞書にはある。・・・

 私の場合まさしくその通りであります。振り返ってみると、小学5年ころにその片鱗があらわれたようで、同級生に無線に詳しいのがいて、小さな部品を集めてラジオを組み立てるぐらい朝飯前の人で、電波にやけに詳しく学校帰りに寄り道して横で見ているうちにいつかその虜になり、中学卒業後の進路までその方向になりました。

 次は音楽でした。それも高尚なクラシックではなく学校祭で1年先輩が披露したエレキバンドです。当時第一次バンドブームで国内ではフォークソング、洋楽ではビートルズやベンチャーズの音楽が大流行しました。それから仲間を集め中古の楽器を買い、まがりなりにもバンドを結成しました。音楽の基礎はまるでなく音楽雑誌のギターコードを、授業中にそろばんをギターにみたてて練習したおかげで自分のパートはできるようになりました。よくしたもので500人も同期生がいるとひとりふたりはギターの弾ける奴がいてそいつを中心になんとなくレパートリーが増えていきました。使ってない教室に機材を運び込み毎日練習しました。成績は反比例して下がる一方である日ついにバンド禁止令がでました。

 隊長いわく「自衛隊員のくせにエレキとなにごとか。楽器一切送り返せ」ということで挫折と相成りました。もっともいまだに手元において暇なときにならしているので、あれはあれでいい経験となりました。あの頃部活として空手もやっており黒帯までとったことは奇跡に近いのですが、どうやって時間の配分をしたのか何時勉強したのかは記憶のかなたです。

いまの仕事をはじめてからも遊びの探究熱はさめず、磯釣りにはまり、毎週のごとく朝3時ころから仲間とともに島野浦から北浦を中心に渡船に飛び乗り釣り歩きました。ゴルフも同時進行でしたがよく体力があったものだと思います。文武両道ならぬ遊遊両道?の日々でした。

 それでもやっぱり趣味の王者はゴルフです。始めたころは、朝の仕込みが終わると練習場に行き、また庭先にネットをはり毎日クラブを握り、友達がくるとゴルフ談議や素人研究会が始まり、店にクラブを持ち込みお客さんがいないときは素振りとゴルフ漬けの日々でした。あれから30年いまだ遊びへの好奇心冷めやらずついにはパソコンまで加わり、ただ時間の足りなさを痛感しております。ただ惜しむらくはすべて下手の横好き、器用貧乏の域からでることはなく、自分のふがいなさを嘆くと同時にこれが能力の限界と変に納得しております