中国旅行に行った時、ニセモノが横行しているのをみて、驚く外国人も多いでしょう。そして、何故中国のニセモノが出回るのかと疑問に思う人も大勢いるはずです。
中国には、音楽CDやDVDから時計やバッグまで、あらゆるものにニセモノが存在します。
これは、中国人は一般的に、個人の知的所有権より、社会全体の生存権の方が重要だと考えているからです。路地で売っている、1枚10元ぐらいの音楽CDやDVDなどは、音質や画質があまりよくないと言われていますが、聞く・見ることには全く支障がないので、それを買う人も大勢います。一方、時計やバッグのニセブランド品は評価が高いです。中国の市場にニセモノが出回り始めた初期の頃は、その多くがひと目で「ニセモノ」と分かるようなものばかりだったのですが、最近は品質がよいことに定評があるそうです。つまり、ニセブランドにもランクがあるということです。
このように、中国のニセモノが根絶できないのは、それが安価だけではなく、品質・性能やデザインなども良く、消費者のニーズが高いからです。安くて良いとなれば買いたくもなりますが、それでも、日本へのニセブランド品の持ち込みは違法ですので、くれぐれも気をつけますようにしないといけませんね。
【参考資料】
『月刊日本語』2010年12月号、アルク
百度图片<http://www.google.co.jp/imghp?hl=ja&tab=ii>(2012年1月29日)